UQWiMAXに怒っているのはヘビーユーザーでも、クレーマーでもない事をよくある4つの誤解からわかりやすく説明します※追記あり
※筆者の知識不足により中途半端な記事を更新してしまい大変申し訳ありませんでした。はてななど技術界隈に身をおく方からのご指摘はとても勉強になりました。その点記事を修正しております。
「WiMAXに文句を付けているのはP2Pを使ったり、違法な動画を24時間垂れ流しているような悪質なヘビーユーザーだろ」
「契約書にチェックしたんだろ?言葉尻を捉えてゴネ得を狙うクレーマーじゃん」
「以前から発表されていたのに見えなかった振りをしているだけだろ、いざ規制が始まったからって都合いいことばかり言うな」
「1Mbpsって10MBのファイルが10秒で落ちるんだろ?十分速いじゃんそれで制限されすぎとか何言ってんだ」
未だにこのような誤解があるようです。WiMAXユーザーとしてはこのような物言いは許せないという気持ちを持つ事でしょう。
しかし、それぞれが知識量が違いますし人によって考えることが様々なのは当たり前のことです。
今回はこれらの疑問についてわかりやすく説明し出来ればこのような誤解を解決したいと思います。
※内容については調べて書いていますが筆者は専門ではないため間違いがあれば指摘をお願いします。即座に修正させて頂きます。
誤解その1.「モバイルルーターを光回線代わりにして大容量のデータを転送するほうが間違っているんじゃないの?」
=7/11 23:00 追記修正部分
A.UQコミュニケーションズは「ADSL・光回線のかわりに使える」ことを大々的にアピールしており、前身の「WiMAX」ではそれを実際に実現していました
「WiMAX2+」の前身である「WiMAX」は40Mbpsで月間のデータ転送量制限が無く本当の意味で「無制限」でした。その当時から光回線などの代わりに大容量の転送を行えることをアピールしており大半の人が満足していました。お客様満足度90%という高い値からも分かるように大変多くの人に愛され重宝されていました。
これに関してはなんて言えばいいのかわかりませんが光回線のかわりに使えるよ!という事をウリにしているものを光回線の代わりに使おうと思って契約するのは普通だと思います。詳しい人から見れば罠に見えるのかもしれませんが本当に世の中の大半の人間にはそんなことわかりませんし220Mbpsがどれだけ早いかとか、それを使い放題にするには無理があるとか言われても正直言ってよくわかりません。
「220Mbpsってなんかよくわからないけど早いのかな?まあ光の代わりに使えるって言ってるし使い放題で旧WiMAXより5倍も早いならきっといいことだ」と、本当にその程度なのです。これに関して、もし技術に詳しい人が言うように光の代わりに使うのが無理とか、220Mbpsが最初から無理だとか言うなら「え……無理ならなんで使えるって言ったの?意味分かんない……」というのがすごく正直な気持ちです。
自分で出来る!と言って契約させたのに「こんなの出来るわけないじゃん!」って言われても???という感じです
ちなみにWiMAX2+では家庭用の固定ルーターも提供していますので、モバイル専用では全くありません
URoad-Home2+ | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
※この回答部分の内容を大幅に修正しました。技術的な面などからご指摘・ご説明頂いた方本当にありがとうございました。
=修正ここまで
誤解その2.「携帯は1ヶ月7GBだけど、俺は制限にかかったことがない。3日で3GB、1ヶ月で30GBも使うやつはわざとやってるかP2P(ファイル共有ソフト)でもやってるんだろ?」
A.PCとモバイルではみなさんの想像より何倍も転送量が違います。絶対制限にかからないと思っている人でも実際に使うとほとんどの場合ひっかかります。
次がこの疑問「1日1GB(3日3GBを平均化)ってヘビーユーザーしか使わないでしょ?」
実際に例を上げてみましょうこの中で一つでも当てはまったらあなたは規制にかかる可能性が極めて高いです
- Youtubeの動画を最高画質(WiMAX時デフォルト)で40分ほど見る
- Hulu・U-NEXTなどでドラマやアニメを2、3話見る
- Windowsを使っている
- PS3やPS4・PCゲームなどをDLサイトで購入する
- ドロップボックスやグーグルドライブなど、ファイルを同期するサービスを利用している
- 楽天など画像の多いサイトを1~2時間閲覧する
- 艦これなどのブラウザゲームを頻繁にプレイする
確かにスマートフォンでは7GBなどの制限が一般的で、更にそれを使いきらない人が大半だと思います。そのイメージから「一日1GBも使うのはおかしい」と勘違いしてしまうのは仕方ないことだと思います。
これも見落としがちなのですが、PCと違いスマートフォンには専用サイトが用意されていたり、ディスプレイのサイズが小さいので画像等のファイルサイズが抑えられたり「出来る限り転送容量を少なくする」対策が取られています。
スマートフォンと目の前のPCのサイズを比べてみてください。PCのモニターは10倍くらいありませんか?モニターサイズが10倍ということは同じように綺麗に見るためには画像ファイルのサイズもそれだけ大きくなります(※勿論単純に10倍にはなりません)
例えば大半の人が一度は見たことがあるだろうインターネットショッピングサイト楽天を例にしてみましょう。楽天のトップページを開くとどの程度のデータ量が転送されるか知っていますか?
リンク 【楽天市場】Shopping is Entertainment! : インターネット最大級の通信販売、通販オンラインショッピングコミュニティ
※スマートフォンとPCそれぞれを図るためにQuirkTools / Online Tools for Creative Peopleを利用しています
約8.2MB
約1.9MB
ということでPCとスマートフォンを比較すると「全く同じサイトを見ても約4~5倍近くも差がある」ということが分かります(勿論サイトによって違います、一例です)
つまりスマートフォンで7GB分のWebサイトを見るのと全く同じようにPCでサイトを見たら大体28~35GBも使ってしまうことになります(重ねて言いますが一例です)
つまりざっくり言ってしまえばスマートフォンの7GBよりもPCの30GBの方がヘタすると少ないんです
これだけではありません利用しているOSによりますがPCには「頻繁にアップデート」が行われます。作業中にいきなり「Windowsアップデートを行います。PCを再起動してください」という表示が現れたことありませんか?
あれがWindowsアップデートでほとんどの人が意識していないうちにバックグラウンドで行われているものです。こちらも場合によりますが結構なデータ量を転送しています。
つい最近の話題としてWindows10への無償アップグレードがありますね。こちらも1度に3GB以上のデータ転送が行われます。
参考 Windows 10 にアップグレードする方法 - マイクロソフト
PCゲームを購入する方もまずひっかかります
例えばAmazonで売上ランキングの上位にあるものをいくつか並べてみます
- ドラゴンクエストX オールインワンパッケージ [ダウンロード] 2.2GB
- ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド [ダウンロード] 1.41GB
- モンスターハンター フロンティアG anniv.2015 プレミアムグッズ 7GB以上
最近のゲームはどれも高画質大容量となっているため、ほとんどのゲームでダウンロードしただけで制限となってしまいます
YoutubeやHuluなどで動画を見るのもデフォルト設定ではおよそ1時間程度で1GB以上になりますし、最近の高画質化してきたスマートフォンカメラ(1枚で3~5MBあるものも少なくない)と自動で同期を行うようなアプリを導入していたら20枚ほどの写真で100MB、動画なんか撮っていたらすぐに1GBになってしまいます
そもそもスマートフォンで7GB行かないという方も「家では光などのwifiを使っている」人が多いと思います。先ほど言ったとおりWiMAXは光のかわりに使われるものなので、当然そうやってスマートフォンで転送する分も転送容量に含まれます。
このような状況を見てもらえば「PCを利用する場合1日1GBが無茶な使い方だというのは誤解」だとわかってもらえると思います。
誤解その3. 「制限後も1Mbpsでるってことは、10秒で10MB落とせるんだし十分速いんじゃないの?」
A.1Mbpsはみなさんに馴染みの深いkB/sで表すなら125kB/sであり、10MBを落とすのに80秒かかります。当然動画はまともに見れません。
実はBとbは全く違うんです。BはByteでありbはbit、8bitで1Bであり普段皆さんが利用しているのはBの方の値です。bitなんて単位を普段PCを使っている上で意識することはほぼありません。
よく似た2つですが通信事業者の中では昔からbを使うことが多いのでwimaxもそれに倣って220Mbpsと表記しているようです。
更に220Mbpsと言ってもまるまる使えるわけではなく、「このようなデータを転送している」という言わば宅配便のラベルのようなものをつけて送るので純粋にデータ転送用に使えるのは190Mbps※程度だと言われています。
※こちらに関しては専門的な技術の話なので資料を読んでもちんぷんかんぷんで分かりませんでした。従ってどなたかがTwitterでつぶやいていた値を紹介しています。もし明確な値の算出方法などを知っている方がいたら教えて下さい。
(とりあえず220Mbps全て使えるとして)これは実際に使っている人ですら勘違いしている人が多そうですがみなさんに馴染み深いB/sに直した場合27.5MB/sとなります
つまり最高速度でも10MBのファイルをダウンロードするのに0.4秒かかります。
無線なので少し遅くなって1/10である22Mbpsであれば=2.7MB/sで4秒ほどかかります。
例えばUQWiMAXのHP
2.15MBということで制限状態であれば理論上データ転送に17秒かかります
しかし実際に制限状態で開いてみれば分かりますが全て読み込むのに1分以上かかります(これはPCスペックなどによっても変わると思います)
1Mbps=125kB/sに一律制限と言ってもWiMAXは無線なのでその値すらも不安定でありひどい場合には50kB/sを切ります。1Mbpsに関してはbとBが違うなんて事を知っている人も少ないので勘違いしても仕方ないと思います。
「125kB/sになる、それも不安定」といえば「確かにそれは遅いな……」と納得してもらえると思います
誤解その4. 「以前から発表されてたし契約書にもサインしたんでしょ?それなのに騙されたっておかしくない?」
こちらに関しては2重3重の勘違いが積み重なっているので一つずつ説明します。
まず第一に 「昨年の段階で契約したユーザーのほとんどが『今契約すれば速度制限がない』と説明されました」
従ってシステムとしての速度制限は認識していたが自分は対象外だと思っていたユーザーが沢山います。
こちらが実際の画像になります
引用元 http://mobileascii.jp/elem/000/000/083/83785/
次に「店頭で制限がかからないと説明する人が多かった」
これはどうしても「言った言わない」の水掛け論になり立証が難しいのですが、実際に契約書には「3日3GBを超えると混雑状況に応じて制限がかかる場合がある」という記載がある場合もあり、その場合はチェックを付けないと契約できません。
しかし店員に「これは国がこういう項目をつけないとダメと言っているから一応チェックしてもらうだけ」とか「実際にはかからないから大丈夫です」とか言われた人がびっくりするくらい沢山います。
これに関しては証拠は提示できませんがモバイル業界の不誠実な契約の取り方を知っている人なら「ああ……」とわかってもらえると思います。
今回の動きに否定的な人の中でも「店員の言うことを信じる方が馬鹿」という人はいても「店員がそんなこと言うわけ無いじゃん」という人が一人もいないので、なんていうか……はい……これ以上説明はいらないと思います
更に「電話やWebフォームで契約を行った人間に対してはそもそも3日3GB制限の説明がなかった」
特にWiMAX無印から乗り換えた方に多いのですが電話などで案内されたため特に3日3GBの説明を受けないまま2に移行してしまった人も多数いるようです。
こちらに関しても電話やWebフォームを保存している方などいないので立証できませんが、モバイル業界の不誠実な契約の取り方を知っている方なら無言で察してくれると思います。
説明がわかりやすいため広告の面ばかり取り上げられて上記のようなことが見えづらい状況になっています。こういう事情を知らなければごねているだけのように勘違いしてしまうのも仕方ありません。
そして広告のほうですが
UQWiMAX側の言い分はこうです
「我々の提供するサービスは月間データ転送量無制限である。速度制限については触れていない。月間データ転送量の制限と言うのは例えば100GB使ったらもう転送させないとかそういう事であって、速度が制限かかっても転送自体は出来るしこの表現は問題ない」
ということらしいです。これを読んであなたがどう思うかはわかりませんがこれだけ多くの人が怒っているということはほとんどの人には彼らが何を言っているのか理解できなかったのだと思います。
更に火に油を注ぐようにHPでは
>他社の場合、「速度制限がかかって、急に動画が動かなくなった」、「速度制限を解除するために追加料金が発生した」という話を良く耳にします。せっかく契約しても、速度制限で遅くなったり、多額の追加料金が必要になったりするのでは、意味がありません。
>「LTE」「テザリング」は、一定の通信量に達したところで強制的に速度制限がかかってしまい、急激に通信速度が低下する危険が…。「7GBで制限がかかる」なんて話を良く聞きますが、「UQ Flatツープラス ギガ放題」なら、超高速モバイルネットのWiMAX 2+が4,380円/月※1で使い放題!月間データ量制限ナシ※2、追加料金ナシで使えるので安心です。
このように説明しています※現在おそらく削除されている
この文章を読んであなたは速度制限がかかると思いますか?本当に素直に読んだとしてここから制限がかかると予測するのは無理だと思います……
「ネットのあらゆるストレスからカイホー」や「他社のように遅くなったら意味が無い!」などありとあらゆる表現でユーザーに無制限である事を印象づけた上で先ほどのように曖昧な説明をされて無制限を疑うことなく契約してしまった人間が沢山いました。
我々にはネットに精通しているみなさんのように豊富な知識がありません。ネット環境がもともとなかったものもいますし看板やTVCM、店頭での宣伝のみで契約したものも沢山います。発表当時は一切興味がなく新生活を始めるにあたってはじめて興味をもった人もたくさんいます。
若者だけではありません今回の件では30代や40代の方も沢山います。若者でさえ誤認する状況であれば相対的に疎い層はなおさらでしょう。このような様々な状況が複雑にあわさりこれだけの人間が訴えるに至ったわけで、決して一部の傲慢な人間のクレーム的物言いではないのです。
人により感情はともかく根本に関しては共通してると思っていてそれは単純に「流石にこれっておかしくない?」「これが許されるのはダメでしょ……」というそれだけなのです。
そしてその「おかしくない?」をみんなで言おう、と
個人個人が我慢せず「これは許されない」とはっきり言おう、と
拙い説明で申し訳ありませんが経緯以上となります
再度となりますが、筆者は専門ではないため間違っている点などあればご指摘ください。 すぐに修正させて頂きます。
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